Looopら、タイで太陽光発電「初期投資ゼロ」サービス 2つの課題に対応

事業の概要(出所:日鉄物産)

Looop(東京都台東区)は6月24日、タイにおいて、初期投資を負担することなく太陽光発電設備を導入できる第三者所有モデル(PPAモデル)による自家消費サービスを展開するため、合弁会社を設立したと発表した。

合弁会社RLN Energy(RLNエナジー)は、タイの中部・東部地域に6つの工業団地を有するRojana Industrial Park Public(ロジャナ工業団地)の子会社Rojana Energy(ロジャナエナジー)と、日本製鉄グループの中核商社である日鉄物産(東京都港区)と3社共同出資で設立した。

RLNエナジーはPPA事業者として、顧客企業に対し、太陽光発電に必要な機器・システムの据え付け、その後のアフターメンテナンスまでのサービス一貫をすべて無償で担い、市中より安価な電気を販売するサービスを提供する。契約期間は約15年で、契約満了後、発電機器とシステムは顧客企業へ無償譲渡される。

電気代と大気汚染、2つの課題に対応 新型コロナ対応にも

タイでは経済発展に伴い電力需要が伸び続け、それに伴い、電力単価が上昇し続けている。現在東南アジアの中でもタイは最も電気代が高い国となっている。また、大気汚染の深刻化も懸念されており、政府は再生可能エネルギー比率を2036年までに30%とする目標を掲げている。

Looopと合弁パートナーの2社は、第三者所有モデルによる自家消費サービスを普及促進することで、電気代と大気汚染というタイが抱える2つの大きな課題を解決できると考えた。また、新型コロナウイルス等の影響による投資活動の停滞やコスト削減が世界的に進む中、初期投資が掛からずコストメリットを享受できる同サービスは、顧客企業から相応の評価を得ており、すでに1社から受注を獲得したという。

なお、ロジャナエナジーは、日鉄物産の関連会社で、工業団地で太陽光発電事業を手がけている。RLNエナジーにおいて、ロジャナエナジーは企業に太陽光発電の自家消費設備導入を紹介するほか、現地の商慣習や法律などの分野を主導する。

Looopは世界で200MW以上の発電所設置実績に基づき、太陽光発電システムの設置と運用に関する知見を提供する。日鉄物産は、商社としての販売ネットワークを活用し、マーケティング分野を主導する。

RLNエナジーの設立日は2020年4月30日。資本金は4,000万バーツ。

海外でPPAモデルによる太陽光発電事業推進へ

Looopは2018年6月にマレーシア、2019年5月に中東のレバノンに現地法人を設置し、海外での自家消費型太陽光発電事業を推進している。また、2020年4月には、国内のパートナー企業と共同で、海外特化型の脱炭素エネルギーファンドを組成し、トルコをはじめとする中東・アフリカ地域での発電事業へ参画している。今後も世界の再生可能エネルギーの普及促進を積極的に推進していくとしている。

一方、日鉄物産は、メキシコにおいても、タイと同様の分散型太陽光発電事業(PPAモデル)を展開していくため、経済産業省の補助金を活用した事業実施可能性調査を開始する。同社はメキシコで共同運営する8カ所の工業団地において、将来的に入居企業に対して分散型太陽光発電サービスを供給する構想を持つ。同事業化調査では、2021年に2月までにメキシコでの許認可調査、市場調査、事業採算性などの調査を展開していく。

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